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正金醤油
おいしさよりも、ここちよさ

「正金醤油」のもろみ蔵に足を踏み入れると、空気は澄み切っていて穏やか。木桶口周辺の足場にも、もろみの飛び散りがなく、嘘みたいに清潔に保たれています。

迎えてくれた4代目・藤井泰人さんは、「簡単といえば簡単なんやけど、なかなか難しい」と、長く専門としているはずの醤油づくりについて、ごく控えめに話しはじめます。「難しいというのは、やっぱり製造者っていったら“おいしいもの”をつくりたがるんやけど、あんまりおいしすぎても、くどい。そこいらがね」。

ここちいい蔵

「しょうもない話をするとね、“おいしさ”やったり、“濃厚さ”やったりね、そういう言葉は使わんようにしてるんです。料理全体としての仕上がりとか、そういうことを考えて、ちょっと抑えめで心地いいようなものをつくりたい。蔵もそういう感じでしょう? うちの蔵は、一番いい香りのする蔵。気持ちのいい蔵です」

毎日の食卓に寄り添う醤油だからこそ、行き過ぎのおいしさは不要。それを誰よりもひたむきに追求しながら、藤井さんは、おごらず慎ましい。その分だけ、ときおりちらりと覗く自負に、なみなみならない説得力を感じます。

正金醤油

 

夏の麺
つくって、食べて、旅をする