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幸せの青いトラック

テレビを消して、あかりを灯して。ソファでもベッドでも、なんなら寒空の下だって。自分が世界でいちばん好きな場所でゆっくりとくつろぐ、めくるめくホリデーナイト。そばに本があるときっといい。さあ、どう選ぼう。贈るなら、どんな本がいいだろう。思いめぐらせてみる。

「僕は昔、ぜんぜん本を読まない子どもでした」

そう、打ちあけてくれたのは、移動本屋「BOOK TRUCK」の三田修平さん。
「本は読まないながらも、移動図書館は楽しげなものとして認識していて。車に乗れるというワクワク感もあって、自分の中では思い出には残ってたんですね。そんな子どもの頃の僕みたいに、さほど本に興味がなくても楽しんでもらえるといいなと、移動本屋をはじめたんです」

そのセリフを聞くまでもなく、幸せの青いトラックを見た瞬間から、すでにワクワク。あっちにこっちに設えられた本棚をジロジロ眺めているだけでも、じゅうぶん楽しいのでした。

見ているだけで楽しい本棚

「見ているだけで楽しい本棚づくり」は、三田さんのお家芸。それは「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」など、前職での経験がおおいに生かされています。
「ジャンルや出版社区切りではなく、旅行ガイドの横に、旅エッセイや写真集があったり、料理の本があったり。カテゴリを飛び越えて陳列されている。当時、ちょっとした発明だったと思うんです。本屋は本好きがいくところだったのが、敷居を下げたというか、間口が開いたというか」

とりわけ車の外に棚を並べて出す本は、出店する場所やシーンに合わせ選びなおすという三田さん。彼がずっと考えているのは、“本と人との出会い方”について。
「たとえば手塚治虫の『ブッダ』が漫画コーナーにあるのと、インドのコーナーにあるのとは違う。さらにトークイベントでブッダのことを聞いて、熱が高まっている時に開くと、もっと違うわけですよね」

そう。出会い方によって、本の印象も大きく変わる。

「本屋さんができることって、そういうことだと思うんです。欲しい本が決まっていると、アマゾンで必要十分な気もしていて。楽しげな環境で、思いがけない本を読んでもらう。僕らが工夫をすることで、よりよい本の出会い方ができるはずなので」

贈る本を選ぶコツ

誰かに本を「贈られる」のも、本と人との予期せぬ出会いのかたち。
「本を贈るという行為はわりと好きで。僕はなるべくやるようにしてるんです」

人によって好みはさまざまだから、本を贈るって難しい。そう思っている人もいるでしょう。
「自分では買わないものが手元にくるというのも、プレゼントの醍醐味。そういう意味では、必ずしもその人が『あ、これ欲しかった!』とならなくてもいいと思うんです。逆にその好みど真ん中じゃない出会いになるといいなと思って」

本を贈る。三田さんいわくそのコツは、受け取り方の余地が広いこと。
「本が与えるイメージが限定的なものって、受け取り方も限定的になってしまう。それよりも、1冊の本のなかにいろんな受け取り方ができるようなもの。感じ方で、いろんな楽しみかたがあるものだといいかなと思います」

じゃあ、クリスマスに贈りたいオススメの本は? おっと、続きはまた、次に。

BOOK TRUCK 三田 修平さん

BOOK TRUCK(facebook)

TODAY'S SPECIAL Jiyugaokaでは、三田さんのセレクトする本が期間限定で並びます。

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