ふゆごもり
一年でもっとも寒さがきびしい大寒のころは、居心地のいい部屋で、のんびり手仕事をたのしみませんか。たとえば糸を織ったり、編んだり、刺してみたり。あたたかい飲み物をそばにおいて手を動かしているとせわしない日常が遠のき、心が鎮まってきます。今年は大切な衣類などを気軽にそして素敵によみがえらせる「ダーニング」を紹介します。Darning by HIKARU NOGUCHI の野口光さんを講師にお迎えして「基本のダーニング」を教えていただきました。
ダーニングとは
ダーニングとは、生地やニットの穴やほつれを、針と糸だけで補修する縫製技術のこと。「ダーニング(繕い)=洋服や靴下の擦り切れを直すこと」とイメージしがちですが、ブランケットやクッションカバーなどのインテリア雑貨やキッチンクロスやトートバッグなど、様々なものにダーニング可能です。また、ダーニングテクニックを取り入れて、大切な衣類を繕い長く使えるだけでなく、補強しながら装飾として刺繍を楽しむことができるのも魅力。
初心者でもトライしやすい「ゴマシオダーニング」
今回は初心者でもトライしやすい「ゴマシオダーニング」に挑戦。表面にランダムに出る点々がごま塩のように見えるので「ゴマシオダーニング」と言い、誰もが家庭科で習う基本的な縫い方「半返し縫い」で縫っていきます。半返し縫いは表は点々と糸が出て、裏は半分返した分の糸が色鉛筆で塗りつぶしたようにびっしりと出るので生地がしっかり補強されます。表裏がそれぞれ違う表情になるので、どちらを活かしてもOK。
見ているだけでもワクワクする色とりどりの糸の中から好きな糸を選んでスタート。デニムや靴下の穴、シミや痛みが気になるところを縫っていきます。仕上がりやデザインを深く考えすぎずに、自由に針を刺すこと。自分の感性を信じて縫い進めることが楽しくダーニングをするポイント。
糸の色がグラデーションになっているものを使えば、表面にでる点々がカラフルに。モコモコした糸なら仕上がりがふんわりした表情に。
ダーニングはひとつの作品をつくりあげるようなプレッシャーがなく 、手芸が苦手な人でも「このくらいでいいかな」と途中で止めても大丈夫。使っているうちにまた傷んできたら後からどんどん縫い足して、そうやって大切な衣類を育てていくように繕っていくと、より愛着が湧いてきます。最後の糸を結んで止めることもなく切りっぱなしでOKなのも初心者には嬉しいところ。しっかり縫っていれば糸がほつれたり、抜けてしまうことはほとんど無いんだそう。
ループゴマシオ
手が慣れてきたらゆるくループを作りながら縫っていく「ループゴマシオ」にもチャレンジ。ループの部分を短くカットしてふかふかの絨毯のような風合いに仕上げたり、ループで枠を描いて塗りつぶすように縫ったり、いろんな糸や手法を組み合わせれば、仕上がりの表情がより豊かになります。
靴下をはじめ、デニムやニット、エプロンなどの衣類、トートバッグやクッションカバーなど、汚れたり痛んでしまったお気に入りのアイテムたちがダーニングでカラフルによみがえります。ぜひみなさんも今年の冬はダーニングでお直しに挑戦してみてはいかがでしょうか。
TODAY’S SPECIAL では、ダーニングで使いやすいように少量で束ねた糸をご用意しました。その他にもパンチニードルをはじめられるキットや毛糸、さまざまな手芸用品が並びます。手芸初心者の方には、 Darning by HIKARU NOGUCHI から講師の方々をお迎えして「はじめてのダーニング」ワークショップも開催しますので「一度教わりたい!」という方はぜひご参加ください。
野口 光さん
テキスタイルデザイナーとして長年ロンドンをはじめ世界で活躍し、ニットブランド「hikaru noguchi」を手がけている。日本にダーニングを広めた先駆者でもあり、Darning by HIKARU NOGUCHI 主宰。出版やワークショップなど各地で精力的に活動している。
WEB:Darning by HIKARU NOGUCHI
Instagram:hikaru_noguchi_design
ふゆごもり
2024年1月5日(金)~2月7日(水)
Jiyugaoka / Shibuya / Shinjuku / ONLINE STORE
2024年1月6日(土)~2月8日(木)
Hibiya /Ebisu / Futakotamagawa / Kyoto / Kobe
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